簿記3級を学んでいこうという連載の15回目です。前回の記事はこちらになります。
この連載ではふくしままさゆき先生の動画を使って簿記3級の勉強をしていきます。
前回は「決算整理」の4回目でした。「商品売上原価の算定(三分法の決算整理仕訳)」について学びました。

今回は「決算整理」の5回目です。以下の動画で学んでいきたいと思います。
この動画では以下の2点について説明されています。
- 商品売上原価の算定(三分法の決算整理仕訳)
- 利益の会計処理
ここではこのうち、「利益の会計処理」について学びます。「決算整理」の最後の項目になります。
利益の会計処理
帳簿をつける主な目的は「利益を計算する」ことです。 以下は期末時の試算表の例です。。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
当座預金 | 300 | 買掛金 | 200 |
売掛金 | 500 | 前受収益 | 100 |
繰越商品 | 200 | 備品減価償却累計額 | 100 |
備品 | 600 | 資本金 | 200 |
仕入 | 800 | 売上 | 2000 |
給料 | 200 | 受取利息 | 200 |
旅費交通費 | 100 | 受取配当金 | 100 |
減価償却費 | 100 | ||
支払家賃 | 90 | ||
支払利息 | 10 | ||
合計 | 2,900 | 合計 | 2,900 |
ここから以下の手順で利益を計算します。
- すべての収益の勘定科目残高を「損益」勘定に振り替える
(借)売上 2,000 (貸)損益 2,300 (借)受取利息 200 (借)受取配当金 100
- すべての費用の勘定科目残高を「損益」勘定に振り替える
(借)損益 1,300 (貸)仕入 800 (貸)給料 200 (貸)旅費交通費 100 (貸)減価償却費 100 (貸)支払家賃 90 (貸)支払利息 10
- 「損益」勘定の残高が当期純利益となる
1.で貸方に2,300円を損益勘定に振り替えました。2.では借方に1,300円を損益勘定に振り替えました。トータルで損益勘定は貸方に1,000円となります。これが利益になります。そして、この利益は純資産(繰越利益剰余金)になります。
(借)損益 1,000 (貸)繰越利益剰余金 1,000
以上の処理を行うと、試算表は以下のようになります。これが「翌期首開始時点の試算表」となります。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
当座預金 | 300 | 買掛金 | 200 |
売掛金 | 500 | 前受収益 | 100 |
繰越商品 | 200 | 備品減価償却累計額 | 100 |
備品 | 600 | 資本金 | 200 |
繰越利益剰余金 | 1,000 | ||
合計 | 1,600 | 合計 | 1,600 |
この試算表で翌期首を迎えます。
次回は税金
いかがでしょうか。決算整理、長かったです。でも、厳密にいうとこれで終わりではありません。今までの処理は税金が省かれているんですね。次回は税金です。お楽しみに!!